[14/10/16]上田探訪(真田町/山家神社・石碑群・道標)

地域: 上田
(登録日: 2015/03/25 更新日: 2019/05/21)

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記録日: 2014/10/16 上田市

山家神社

山家神社は、古い神社です。平安時代初めに編纂が始まった『延喜式』という書物にもその名前があるほど、深い歴史を持っています。
また、真田氏が氏神として祀った神社でもあります。
ご神体は、神社から東北の方向に見える四阿山（あずまやさん）。山頂に奥宮というもう一つの社殿を持っています。

他に、敷地内には真田氏三代を祀る真田神社も建っていますが、その場所は昔、白山寺というお寺の跡だったところです。
仏教伝来の後、日本では古来からの神と、新たに現れた仏を同じ「人を救う存在」として同時に祀る時期がありました。そのため、神社の境内に『神宮寺』と呼ばれるお寺が建てられたのですが、これは山家神社も例外ではありませんでした。山家神社における神宮寺として、白山寺が建てられた訳です。
白山寺の『白山』は石川県南部の同名の山を示しています。その山の神、『白山比咩神(しらやまひめのかみ)』を分霊して四阿山に祀ったことで、白山寺が建てられたと言われています。

ところで、白山に対する信仰は少々独特なもので、その信仰者は『山伏』という名前で呼ばれます。彼らは山での修業で霊力を得て、呪術による宗教活動をする修験者たちですが、その活動に雨乞いの儀式も含まれていました。
四阿山は、近年まで真田地域の『水分（みまくり）の神』として雨乞いの行われる山であり、江戸時代には「村ごとに一人から三人の修験者が真田郷に住んでいた」という史料もあるそうです。
山伏たちが、現在「忍者の原形ではないか」と考えられていることを踏まえると、今は無き白山寺に、猿飛佐助、霧隠才蔵といった魅力的な忍者たちの原点にあるのではないか、と想像が膨らみます。
　

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記録日: 2014/10/16 上田市

石碑群・道標

家々の間を縫うように走る細い道。その途中に突然現れるのが、大きさや形もバラバラのこの石碑群です。大きいもので人の背丈ほどあります。
石碑には文字が刻まれており、『馬頭大士』、『猿田彦大神（さるたひこだいじん）』、『泉堂』といったワードが読み取れます。

『馬頭大士』とは、『馬頭観音』のこと。「一般には馬の除疫の守護本尊とされ(百科事典マイペディアより)」、「江戸時代には馬の供養と結び付いて信仰されるようになった(デジタル大辞泉)」とあります。
また『猿田彦大神』は、『古事記』において天の神が地上に舞い降りた際、道案内を買って出た地上の神の名前です。その逸話から、道の神・旅人の神とされ、道祖神と同一視されてもいます。
そして『泉堂』は、石碑群の近くに「泉が湧き出ていて、旅人のノドをうるおしていた」から、それを示すために建てられたと考えられます。
三つの石碑のどれもが、昔この道を通った多くの旅人の姿を想像させます。

そもそも、真田町は街道沿いの町であったようです。
　

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