分類: 催事 撮影地: 清里 撮影者: 中山梅三 撮影日: 不明 (登録日: 2006/11/22 更新日: 2018/01/30)
昭和29年の八ヶ岳カンティフェアに始まる「八ヶ岳赤ちゃんコンクール」は、八ヶ岳山麓で昭和20年代後半に始まる酪農、高原野菜を主体とした新農業の普及と関係がある。酪農が軌道にのり、貧しかった農家の生活が安定していくなかで、それまでの米・雑穀、漬物、みそ汁を主体とした食生活に乳製品を取り入れた栄養改善とバースコントロールを推進し、子どもたちがより健康に育つように願いを込めて、キープ協会が開催した。それまでが栄養失調の時代であった反動で、赤ちゃんコンクールといえば、まるまる太った健康優良児が評価される傾向があった。
昭和29年に開催されたカンティフェアは、当時第1回八ヶ岳高冷地畜産共進会という名称で行われた。1年間丹精込めた収穫物、家畜の生育振りを競い合い、また会場でより優れた農業技術の成果を見ることは、農民にとって翌年のカンティフェアまでの間、自己の励みとなることだった。(「清里の父 ポール・ラッシュ伝 山梨日日新聞社編」より)