妙見菩薩(みょうけんぼさつ) 元々は、中国の道教によると宿曜道では中心的星である北極星のことで北斗信仰との習合で生まれた。古代インドから中央アジアを経て中国で発展した星の信仰と関係がある。北辰妙見菩薩、妙見尊星王ともいう。妙見とは優れた視力の意味で善悪や人の運命を見抜くという。我が国では平安時代ごろから信仰されている。「日本霊異記」に霊験が書かれていて、民間で信仰が盛んになり、貴族の間で妙見法が修法された。鳥羽法皇の眼病平癒のために聖昭上人が妙見法をしたという。その後、北斗七星中の破軍星信仰と結びついて武士に大いに信仰を集めることになる。日蓮宗では星祭りの本尊で厄除け開運の妙見信仰が盛んである。
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