姥神(うばがみ)と呼ぶところもあるが、これは民間信仰の呼び方である。一般的には脱(奪)衣婆とよばれ、もとは三途の川のほとりで死者の衣をはぐ鬼女であった。平凡な人が死ねば三途の川を必ず渡ることになるが、その三途の川の辺りに生えている衣領樹という木の下には懸衣翁という鬼がいる。脱衣婆がはぎとっ衣を懸領翁に渡し、懸領翁は受け取った衣を衣領樹の枝にかける。するとその枝のしなり具合で死者の罪業が分かる事になっている。脱衣婆が修験道や民間信仰と融合して、登山道の入口や街道筋、村境などに鎮座するようになったのは、三途の川、つまり幽明界の境界にいたということからで、山岳信仰の登山道の入口にまつられていたのは、女人禁制の登山口を守り、女性の信者はここまで登り、ここで山を拝み、この姥様に祈願の仲介を願うのである。また市井の路傍の姥様は道祖神的性格をもち、安産や子育て、性病、家内安全などの神として信仰されている。
山神お堂の中に祀られている。他に分からない石が3個祀ってある。
|