映画の誕生が1895年のシネマトグラフ・リュミエールとすると、1911年はそれから16年後です。映画=実写であった映画草創期を経て、映像によるストーリーテリングの映画が始まったのが1902年頃とされています(『アメリカ消防士の生活』『月世界旅行』など)。
D.W.グリフィス(1875-1948)が第1作『ドリーの冒険』を作ったのが1908年。
☆ドリーの冒険 The Adventures of Dollie 1908
単調ながら映像によるストーリーが綴られた映画です。翌年には『寂しい別荘』で、強盗に襲われる主人公たちが危機一髪のところで救出されるという「ハラハラどきどき」の物語展開が描かれています。この1年間の進化は実に凄まじい。
☆寂しい別荘 Lonely Villa 1909 http://www.youtube.com/watch?v=75rBS0tu9kc
『ローンデール駅の電信技師』(1911年)はそれからさらに2年経って作られた映画。「ハラハラどきどき」の描き方が格段に進化したことが裏づけられる映画です。
☆ローンデール駅の電信技師 Lonedale Operator 1911
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