昭和31年5月1日、第27回県メーデーが甲府市役所前平和通りの中央会場で開催された。「山梨県職労運動史」によると、1万人が参加し、戦後最大のメーデーという。
5月2日の山梨日日新聞の記事には次のように書かれている。 この日会場には早朝から大会旗、組合旗、赤旗、プラカード、のぼりなど250本と装飾自動車20台を押し立てた若人たちでごった返し「インターナショナル」「聞け万国の労働者」の歌で予定通り午前10時半開会。議長団に土屋県労連副議長ら5氏を選出。島田メーデー実行委員長(県労連議長)の挨拶、原事務局長の経過報告、次いで来賓天野知事、鷹野市長、安田前県議、社会党議会代表中込氏、共産党米内氏らの祝辞があって ▽労働者の団結で賃金引上げ最低賃金法の制定、労働時間を短縮しよう ▽憲法改悪阻止、お手盛小選挙区粉砕、総ての国の原水爆反対、原子力の平和利用の促進 ▽社会保険の改悪阻止、首切り重税反対、労働基本権を守れ ▽繭価、米価は生産費を補うものとし消費者米価を据えおこう ▽農民に資金、仕事、土地の補償、農協の民主化と育成 のスローガンのもとに「働くものの権利を護る闘いはたとえ反動逆コースの波が荒れ狂おうと、我々の決意は絶対に固く、団結の力で打ち砕く」と宣言、正午から県労連旗を先頭に県庁前から市内目抜き通りをデモ行進し気勢を上げた。
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