芳泉寺の境内に入らせていただきました。まず驚くことは葵の御紋の存在です。本田のガラス戸には真田家の六文銭、松平家の葵三葉、そして仙石家の御紋が並んでいます。歴代の上田城主では松平家が一番長く、最後の藩主も松平だったわけですが、驚くほどに上田で葵の御紋を見ることはありません。芳泉寺の沿革、歴代藩主との関係は、境内の説明板によって知ることができます。「浄土宗総本山知恩院直末松翁山円覚院 芳泉寺(上田市常磐城)」と題された説明板の説明はかなり詳しく、読み通すには相応の努力がいります。真田信之がこの寺を菩提寺と定めと記してあります。不思議なことに松平家との関係がこの説明からは読み取れません。
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