「軽井沢八月祭」は今年2007年から始まった新企画です。60分コンサートを日に数回開き、気軽に聴きたいコンサートを選んでもらう趣向のプログラム。
東京でクラシックの60分コンサートが成功し、新たな潮流となりました。「軽井沢八月祭」はそのシステムを全面的に音楽祭の趣向に活かした企画です。コンサートを観賞してみて、そのコンセプトや実際的な面なども垣間見えてきます。音楽祭は信州ではこれまでSKFの一人勝ちでしたが、今回の「軽井沢八月祭」はその対抗馬になりうるかもしれない、というインパクトを受けました。客がよく来ています。大手スポンサー(日産)がつき、プログラムが実に魅力的です。お金と余力があれば、全部でも聴いてみたいぐらいです。
こってりフルコースのディナーももちろんいいけれど、軽めのランチメニューもいい。通常のコンサートが2時間でたっぷり聴かせるディナーとすれば、60分コンサートは時間も料金もランチなみ半分にコンパクトにしたものです。考えてみれば、どうしてこれまでフルコースのコンサートしかなかったのかが不思議なぐらい。営業的には回転がよくなり、午前からプログラムを組むと、ホールがフル稼働となります。こういう音楽祭はこれまでなかった! 軽井沢の別荘族や首都圏からの日帰り客などが主な来場者のようです。大賀ホールが開館して2年が経ち、地元や別荘族などにも認知が進んだせいでしょう。夏の軽井沢の凄みを実感しました。
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