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Web-F(3):オープンソース01

要約筆記1・レクチャー1

(登録日: 2002/02/10 更新日: 2002/04/02)

はじめに



前川/本間さんにはPopCornワーキンググループのオープンソース事務局をしてもらっています。
まだまだ、開発が難しく、なんとか1年やってきました。
世の中ではオープンソースが、大きな流れの一つで、これをWebやコミュニティの方向性にしていきたい。
これまではオープンソースという考え方もなかった。
私からは話さないで、本間さんから話してもらいます。
レクチャーの後、フリートークにしますので、ご自由に意見、質問、積極的に話してください。

レクチャー/講師:本間俊光



本間/こんばんは。本間です。
今日はオープンソースについて考えてみます。

[slide 1]

題名「PopCornオープンソースプロジェクト」の画面、ちょっとみてください。
これから取り組む状況ですが、PopCornのプログラムもすでにあり、メーリングリストも実際に動いています。
オープンソースの事務局としての動きはまだまだこれからです。
今回はオープンソースとは何か、簡単に説明して、PopCornとの関連も含めて紹介をしていきます。
私個人の考えで、こういう考えもあるということで、ご紹介できればと思います。

[slide 2]

ソフトウェアを開発する時に、オープンソースがあるといいましたが、オープンの反対はクローズドです。
クローズドはソースコードが非公開。
限られた人の間でしか、ソースコードが配布されず、自由にコピーして配布できない。
お金を払って一つ買ったら、コピーは一つだけです。
きょうは要約筆記の方が来ています。とかく、早口なのでゆっくり話すように気をつけます。
通常、店に行って買うソフトは、クローズドのソフトウェア、パッケージソフトです。
CD-ROMをインストールして設置して使う。
勝手に他の人に売ったり、コピーして売ると違反になる。それに対しオープンというのはソースコードが公開されている。
ここにいる方は、大体わかっていると思いますが、ソフトウェアを作る人が打ち込む文字列、テキスト、ファイルの内容が公開されている。それを自由にコピーして配布できる。
この場合、お金をとらないで、配布できる。
なぜそういうことをするのかというと、ソースコードが公開されると、例えば改良したい人が自分の好きなように機能を加えたり、ソースコードを改良して、別の改良版を作ることが可能。
クローズドだと、ソースコードがわからないので、自分がこういうのをしたいという機能を付け加えるとができない。
マイクロソフトの場合だと、デベロッパーに登録して内部の情報がわかるような権利を取ってやることになるが、オープンソースの場合は基本的にソースコードが公開されている。
注目したいのは、プロユーザの考え方。勝手にプロユーザーとか名前を付けましたが、プログラマーとユーザー、作る人が使う人でもあること。つまり、普通プログラマーというのはソフトを市場に出して使ってもらう。それが順序だが、オープンソースの場合はプログラマーが作って途中でも公開できる。
使う人は勝手に使って、使い勝手がいいときはフィードバックが返ってきて、それで改良したりできる。

[slide 3]

オープンソフトはライセンスを使うわけですが、ソースコードが入力可能なので改良版をつくってもいい。
利用者が誰でも、利用分野を問わない。
個人でも団体でも差別しない、限定しない。そのようなソフトウェアです。
利用者によりライセンスが継続されるのが条件です。
例えばある人がオープンソースのソフトウェアを作ったとして、それをもとに別の人が作ったときにここからはクローズドにしようとしてもまずい。もとはオープンだから、オープンという条件は継承されねばならない。
使う側もそうすべき。
突然オープンでなくお金をとって配布、ということはできない。
(プロジェクタ画面の)「他のソフトウェアの制約がない」ということはわかりにくいが、オープンソフトを作ったときにソフトが別のソフトがないと動かないということがある。そういう制約をつけない。
また、逆にクローズドなソフトがあったときに、オープンソースを使うとき干渉しないようにする。
ちょっとわかりづらい説明かもしれませんが、このような条件をオープンソフトウェアと定めている。
こういうライセンスを使って、オープンソフトウェアを開発している。

[slide 4]

例としていくつかあるが、代表的なものは、GPL(General Public License)です。
MITのリチャード・ストールマンという人が開発したライセンス。
フリーソフトウェアというと、「ただ」と訳せるが、ストールマンが言ったのはそうではなくて、フリーというのは「自由」に作るという意味です。
ライセンスの形態がGPLということです。
BSD(UNIXのカリフォルニア大学バークレイ校版)は、UNIXという基本ソフトのバージョンがいろいろあるが、そこについているバージョンの形態がある。
内容を言わないで言ってももピンと来ないと思うが、アーティスティックライセンスというのもある。
PopCornのPerlが使っているライセンス形態。
MPLというのは、Mozilla Public Licenseといって、ネットスケープ社が以前取り組んだもの。
モジラというオープンソースのブラウザがある。
これらは先ほど言ったオープンソフトの条件に適合しているが、細かい違いがある。
基本的に配布、コピーにお金をとらない。
たとえばBSDのライセンスは、商業的な利用も可能。
BSDを使ってビジネスに利用するのも可能だし実際に行われている。

[slide 5]

オープンソースソフトウェアと言っているが、一体何があるのでしょう。簡単に言えば作りたいものを作る。
普通は、会社からいわれて、仕様の通りに作っている。
オープンソースソフトは、作りたいものを作るという自由がある。
利用価値がないものは使われない。
オープンソースソフトウェアで発展するのは、みんなが興味をもち、相乗効果で、どんどん発展していくもの。
結果的に使いやすいものができやすい。
バクをみつけやすいという点もある。
バグとはプログラムの間違い。
間違いをみつけやすいのはなぜかというと、一般的にオープンソースはネットワークを使って開発者が世界中どこでもネットワークでつないで仕事ができるのでいろんな使い方ができる。
見方もいろいろできる。
クローズドのような少ない人数で開発していると間違いがあるときに、なかなか見つけにくい。
オープンソースでは見つけやすい。
そうやっていってソフトウェアの開発者の知的レベルが向上する。
自分の興味にもとづいて、利用してもらうものを考えて開発するので、情報がオープンに交換される。
オープンなので隠す必要がない。
隠し事が多いと、情報交換ができない。
お互い切磋琢磨ができる。
オープンだと、知らないことは聞けばいいし、ここでは挙げきれないが、いろんな開発例があり、また、知的レベルの向上が望める。

[slide 6]

Webサーバー、メールサーバー、テキストエディタなど、多くにオープンソースソフトウェアが使われている。ブラウザでもオープンソースで開発されているのがたくさんある。グラフィックツールも。
(プロジェクタ画面にある)これらのソフトは、みなさんも聞いたり使ったりしたのがあると思います。また、気が付かないところで、ネットワークを利用する中で、たとえば、アパッチとかCGIなど裏方の方で、主役を演じているものがオープンソースとして使われているかもしれない。
システムの根幹で動いているので信頼性がないとダメです。ちょっとしたことで壊れてはまずい。
オープンソースが動いていることは、ただだが信頼性が高いソフトが作られていると実証している。

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