巳待講 月待の一つであり古くから講中の作られていたことが伺われる。蚕を飼っている人が秋季、巳の日の晩に集り掛軸を拝み、直会をした。巳の日は福神である弁財天の縁日であり、弁財天信仰の盛んな地域は、近くの弁財天に参詣する。弁財天は仏教の天部の神が、もと音楽の神のち財宝を与える福神として崇められたもので、中世になって急速に信仰を深め、とりわけ真言宗寺院や修験が伝播、布教に関与した。十二真支の巳は蛇に対する信仰と関与し、弁財天との習合に際しては巳=蛇は弁財天の使わしめだと考えられていた。一方、巳は脱皮、変成の思想があり、巳の日には特別な厄払いの信仰があった。また、養蚕の盛んな土地では蚕を食べる鼠避けとして蛇神は養蚕農家の守護神であった。 元文五庚申天 巳待供養塔 九月廿五日
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