蚕種製造の地・島村には現在も多くの蚕種製造民家が残っています。それらのいくつかは文化財に指定されています。また、「群馬県絹産業遺産群」にもリストアップされています。田島弥平旧宅、田島武平宅を訪れた後、島村の散策ルートに沿う形で散策をしました。
島村の集落が蚕種製造民家群であることは特筆すべきことです。全国的に見ても蚕種製造民家群は極めて少ないと思われます。私自身は信州上田の塩尻地区、伊勢山の集落を想起します。全国的に見れば蚕種製造民家群は稀有です。
利根川沿いの低地に開かれた集落であることもあり、平坦な土地にそれぞれの屋敷は広い敷地を持って、緩やかな感覚で屋敷が建ち並んでいます。いわゆる養蚕農家ではありません。蚕種製造が高収入をもたらし、家々が立派に作られたことを物語っているのではないでしょうか。
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