日本の交通網の起点は大きく見ると2つあります。一つは道路網の起点となる日本橋、もう一つは鉄道網の起点となる東京駅です。日本橋は交通網の起点というばかりでなく、経済の中心地としての位置づけの意味合いが大きい。現在の日本橋は、帝都のシンボルとなるような橋を当時の東京市が威信をかけて建造したものであると捉えてよいでしょう。
建造後100年を超えて、その後の交通量の増大にもかかわらず耐えていることも驚きですが、橋の装飾にも感心させられます。装飾のデザインは、建築家の妻木頼黄に委嘱したと言います。妻木は横浜正金銀行などの設計者として知られています。そして、麒麟像、獅子像が生まれました。日本橋、尽きせぬ魅力があります。
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