マケラ指揮/オスロフィルを聴く2023/10/24

地域: 東京都
(登録日: 2023/10/28 更新日: 2024/09/30)

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記録日: 2023/10/24 サントリーホール

コンサート概要

★クラウス・マケラ指揮オスロ・フィルハーモニー管弦楽団日本公演2023

【日時】2023年10月24日(火)19:00
【会場】サントリーホール

＜プログラム＞
シベリウス：交響曲第2番
シベリウス：交響曲第5番
（アンコール）
シベリウス：レンミンカイネンの帰郷
　

コンサート雑記帳

待望のマケラ／オスロ・フィルのコンサートに行ってきました！
久しくコロナ禍が続いたこともあり、本格的な来日公演を聴きに行くのも久しぶりです。2019年のクルレンツィス／ムジカエテルナ、2020年のゲルギエフ／ウィーンフィル以来です。

期待にたがわず、マケラの溌剌とした指揮ぶりに心地よい刺激をもらいました。マケラの指揮ぶりもさることながら、オスロフィルのオーケストラとしての演奏水準の高さにもびっくりです。特にシベリウスの交響曲特有の個別の楽器がよく鳴る曲では楽団一人一人の力量が問われます。それぞれの演奏者の質が高く、聴いてほれぼれするような美しさ。マケラの指揮によってそれぞれの演奏者が伸び伸びと生きがい感を持って演奏していることの喜びが伝わってきました。

＜シベリウスの交響曲＞
クラシック音楽は好きで数多く聴いてきながら、ことシベリウスに関しては殆ど聴いた経験がありません。生で聴いた曲は「ヴァイオリン協奏曲」ぐらいです。「フィンランディア」は生では聴いたことなかったんではないかな？

今回のコンサートは私にとってはシベリウス入門と言っても過言ではありません。いきなり大好き作曲家に転じました。ほとんど聴いたことのない曲ばかりなので、それぞれの曲に接することがとても新鮮です。

交響曲第２番。いきなり「ホルベルク？」という出だし。まるでグリーグのよう。全体としてはスラブ的な民俗音楽の雰囲気があり、チャイコフスキーに似ているなあという印象を受けます。それだけでなく、ところどころ、マーラー的だったり、ブルックナー的だったり、Rシュトラウス的だったり、ショスタコーヴィチ的だったり、インターテキスト的な音楽の織物的なところにも特徴があるのがシベリウスの音楽の面白さと感じました。

交響曲第５番。この曲は有名なのですが、全曲聴くのは初めてです。第２番とは趣向がまるで違う曲。３楽章という構成も交響曲としてはめずらしい。フィナーレの終り、♪ジャン（休止）ジャン（休止）ジャン（休止）ジャン…というのも強烈。マケラの指揮は、若き日のバーンスタインはこんなだったんではないかと思わせるような派手派手しいアクションに特徴があります。最も近い指揮者は？　と問うたら、間違いなくバーンスタインです。途中、民俗的なメロディーや音色を出し、繊細で地味な展開があったかと思うと最後は華々しく壮大なフィナーレを盛り上げるというのがシベリウスの交響曲の特徴と感じました。

これを縁にこれから老後の期間、じっくりたっぷりとシベリウスに親しみ、マケラを聴く楽しみが増えました。早くも思い出深いコンサートになりました。
　

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