地図上で事前にチェックした「小国蚕糸興業株式会社」の前に来ました。正門と思われる古い石造の門と塀が建っています。銘板には社名は旧漢字で、住所は「福島県伊達郡桑折町桑島町」と刻まれています。
奥まった方に銅像が見えたので、次にそちらへ回ってみました。銅像の人物は「佐藤恒司翁」と記されています。明治27年、伊達郡旧小国村に生まれ、若い頃から蚕糸業に携わり、「昭和22年小国蚕糸興業株式会社を創立」と業績が刻まれています。この銅像は昭和37年、佐藤恒司翁顕彰会により建立したものです。
ネットで調べると、小国蚕糸興業は、かつては製糸業を営み、後には多角的な事業に携わる企業であることがわかりました。1990年、同社社員が取りまとめた「現場における工務の実態と対応策」という文書が公開されています。1989年(平成元年)当時の福島県蚕糸業の実状、小国蚕糸興業の製糸業の実情がわかる興味深い資料です。
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