蚕糸業とゆかりの深い地域を訪ねる構想はだいぶ以前から持ちながら、思うように訪ねる機会が作れませんでした。全国を遍く訪ねる前に、まずは長野県の隣県・群馬県からと思い立ち、春休みの3月、群馬・埼玉を訪れてみることにしました。
いくつかの蚕業遺産群とその地域を訪ねて回ろうというのがこの探訪の構想です。甘楽町歴史民俗資料館(甘楽町)、世界遺産「高山社」(藤岡市)、世界遺産「田島弥平旧宅」(伊勢崎市)、競進社(本庄市)、旧渋沢栄一邸「中の家」(深谷市)、渋沢栄一記念館など。一日では回り切れませんが、ともかく見て回れるだけ見て回ろうということで回ってみました。
私が関心を抱いたのはこの地域の蚕糸業が群馬県と埼玉県の両県にまたがり、混然一体となった状況がみえること。上州(群馬県)と武州(埼玉県)にエリアがまたがることからこの企画を「上武蚕業遺産めぐり」と銘打つことにしました。
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