大阪へ行くついでに「真田幸村と大阪の情報学」なる歴史・地域の個人的な体験学習を企画してみました。
幸村のゆかりの地をまずは探検してみることにより、土地勘を掴み地域資源(幸村ゆかりの地)がどんなものかを知って、それがどういう物語になるのか、どのような観光資源的価値を生み出す場所や道筋があるのかを描き出せるようにすることがこの情報学のねらいです。「真田幸村と大阪」のメタ構造を作ることが第一段階の目標です。ここで大切なことは第一印象です。2度目以降は感覚が鈍るので、初回の探訪で感じたことを風化させることなく、理解を深めるための最初の蓄積とします。記憶は変容するので、見聞を記録に留めておくことが大切です。この企画はその備忘録のようなものです。
さて、真田幸村と大阪の関係は何でしょうか?
大きな視点は「大坂冬の陣」「大坂夏の陣」における真田幸村の活躍、冬の陣の真田軍の出城となった「真田丸」、夏の陣の陣となった茶臼山です。他には幸村と何らかの形でゆかりのある場所。関連の資料や展示などは博物館などにあるかもしれません。
大阪城は上町台地と呼ばれる細長く連なる台地にあり、その台地の縁をたどることが真田丸の存在を確認する上での手がかりとなるようです。
攻めどころは「大阪城」ではありません。何と言っても最大のターゲットは「真田丸」です。「茶臼山」は冬の陣では敵方の大将・徳川家康の陣地となり、夏の陣では真田軍の陣地となったことが知られています。特に「真田丸」は場所が残っていないためにその場所を特定し、現地に赴いて探索することが「情報学」の戦術となります。
そこで参考にした資料は手元にあった真田幸村の極めて入門的な書籍です。 (1)『真田幸村と大坂の陣』学研 (2)『真田氏史料集』上田市立博物館
幸村の大阪ゆかりの地を詳細に紹介した資料は意外にありませんでした。まずは何も知らない「超初心者」段階からアプローチしていくわけなので、いきなりは欲張りません。大阪探訪に最も必要と判断した資料は(1)に転載された「大坂城惣構え推定図」(中井均氏作成)です。
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