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甲府城山手御門復元工事の様子


 甲府市歴史公園の建設工事は、まず山手御門(山手門、山手渡櫓門)の石垣築造から始まった。
 石垣は、甲府城が築城された当初(戦国時代末期から江戸時代初期)の技法である「野面(のづら)積み」で、昔のままの姿を忠実に再現している。当時の史実に基づいて、昇仙峡周辺(甲斐市)で採取した安山岩を使っている。
 野面積みは、穴太(あのう)積みとも呼ばれる戦国時代の築城技術。粗割石をバランスよく積み上げながら、そのすき間に、小さな石を詰め込んで(詰石)、石垣を安定させるのが特徴。甲府城の石垣は、この技法としては全国でも屈指の規模を誇るという。
 甲府城石垣の築造技術については、山梨県建設業協会のホームページにおいて、「第8回土木施工管理技術論文 優秀賞「文化財調査と城郭石垣の修復工事を施工して」と題する望月栄文氏の(株式会社早野組)の研究論文が公開されている。旧来の技法に、現代的な改良を加えて、城郭石垣の安定を図る技法を考察している。
http://www.y-kenkyo.or.jp/gishikai/backnumber/gishikai_0004.html

 山手御門復元の石垣築造では、粗割石をクレーンで釣り上げて、積み上げるのだが、粗割石をバランスよく組み合わせるのは、現場の石工の経験と勘が頼りという。粗割石同士はいったん、クレーンで仮合わせし、細部をドリルによる手作業で削りながら、最も安定した形に微調整していく。この作業を繰り返し、最後にできたすき間を詰石で埋めるという手順で、築造が進められている。
 その作業の様子を写真レポートに示す。
 
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