甲府市役所旧本庁舎は、1961年に竣工した内藤多仲(東京タワーの設計者として有名)設計の1号館、元甲府郵便局の3・4号館など4つの建物で構成されていた。 旧甲府郵便局は、日本武道館、聖橋、京都タワー等を手がけた山田守(1894-1966)による建物。昭和6(1931)年に完成。交差点に面する局面部分に玄関があった。同時期に山田が建築した東京都足立区、旧千住郵便局電話事務室(昭和4年完成)と、ほぼ同じ曲面や曲線を用いた個性的、印象的なデザインである。昭和5年に完成した旧山梨県立図書館とともに山梨県におけるモダニズム建築の先駆けであり、昭和文化財としての価値も高いとされていた。 旧千住郵便局の写真(wikipediaへリンク) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:NTT_Senju_Building.jpg 市役所庁舎の解体撤去について、甲府市は次のように市民に説明している。 「市役所庁舎は、昭和36年に本庁舎1号館を建設して以来48年が経過し、最も古い本庁舎3号館および4号館においては築後78年を経過しています。 庁舎の狭あい・分散化、老朽化などさまざまな問題を抱えているため、旧本庁舎敷地を建設地とし、平成25年5月の新庁舎供用開始を目指しています。」 平成22年7月、解体工事に着工し、10月末に解体作業を終了した。11月に埋蔵文化財調査を行い、23年度から新庁舎建設工事に着工する。
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