甲府商工会議所は、江戸時代の甲府で盛んに行われた「道祖神祭の幕絵」を平成20年の小正月行事として復活させた。同会議所は、甲府商店街の活性化を願って、幕絵コンテストを実施し、県内外の社会人や主婦、中学、高校の美術部などから10点の応募があった。 幕絵は江戸時代、甲府道祖神祭のおりに、商家が軒先に幕絵を飾り、風流の趣向を競った。復活した幕絵コンテストでは、当時と同じ大きさの縦1.63m、横10.6mの幕に油彩などで色鮮やかに描かれている。 コンテストの応募作品展示は、銀座通りの商店の軒先に掲げられ、1月12日から24日まで人気投票を受け付け、グランプリ作品を決定する。展示は2月14日まで行われた。 (この作品収録にあたっては甲府商工会議所の賛同により郷土学習教材として公開しております。)
◆コンテスト審査結果と応募作品◆ ○グランプリ 作品名:「小笠原宿の図」 出展者: 南アルプス市立櫛形中学校美術部
○準グランプリ 作品名:「甲斐八景図2007」 出展者:山梨県立日川高等学校美術部
「和の心、山梨にあり」山梨県立石和高等学校美術部 「共存in山梨」北杜市立泉中学校美術部 「川中島の合戦」武川清志 「種をまく人」NPO法人 虹の谷 「道祖神の居る風景(縄文、現代そして未来へ)」 梅津 譲 「踊るヤマナシ」若狭 友之 「富士山を囲むモモとブドウ」まくまくメンバー(山梨大学生) 「甲斐春秋」高木まゆみ
◆甲府商工会議所の事業趣旨◆ 甲府の江戸時代の商家では、小正月の道祖神祭りの際に「幕絵」という長大な飾り幕を各店舗の軒先に飾って祭りを盛り上げたと言われています。現在、歌川広重筆の「甲府道祖神祭幕絵 東都名所 目黒不動尊之瀧」(163.0×1060.2cm)が現存し、山梨県立博物館に展示されています。 そこで、甲府町人の心意気であった「甲府道祖神祭幕」の復活をイメージさせるべく、幕絵コンテストを実施しました。デザイン画入賞者10名に幕絵を原寸大に描いていただき、甲府銀座通りに掲示し、更に当時の伝統的なイベントを再現するなどして、伝統行事復活の足がかりとすると共に、甲府中心街の冬のイベントとして、定着させて、商店街活性化の一助としたいと考えています。 ○問い合わせ 甲府商工会議所 甲府市相生2-2-17 電話055-233-2241
◆甲府道祖神祭関連行事 「幕絵と共に古典芸能を楽しむ」 開催日時:平成20年2月2日午後1時〜 開催場所:桜座(コリド桜町) 出演者 :林屋正雀(真打)演目・落語「鰍沢」 林屋彦丸(二ツ目)「かつぎや」 鏡味仙三(太神楽師)演目・太神楽「曲芸〜傘五階茶碗〜」
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