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山梨県最古の道祖神

謎に満ちた盃状穴の呪術的文様が特色


 山梨県最古の道祖神と言われ、盃状穴を持った貴重な丸石道祖神が、山梨市堀之内にある。

 道祖神で、記銘のあるもののうち、最も古く歴史的なものされるのは山梨市堀之内にあるもので、「奉納万治三庚子年二月日」と刻まれている。1660年の建祠(し)である。全国的にみても道祖神石造物としては最古のものである可能性もあるが、調査は進んでいない。
 堀之内道祖神は、石祠型であるが、内部に丸石を祀ってあり、丸石道祖神といえる。

 石祠の屋根、また側面には、つつかれてあちこち凹型に摩滅している。この現象は近年「盃状穴」と呼ばれ、調査が進められており、山梨ばかりでなく、全国の路傍に置かれた道祖神、六地蔵、庚申塔などの石造物に同様の盃状穴が刻まれていることが報告されている。
 が、誰が、何のために盃状穴をうがったのか、どのように穴をうがったのか、全国的に確かな地元の伝承がなく、全くの謎に包まれている。
 住民らによる他言をはばかる呪術的な意味があったのではと考えられている。
 
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