飯沼の郷倉には1万点を超える史料が残っていたと言います。後年、1953年(昭和28年)、それらの史料は飯沼公民館に移管され、さらにその後は飯沼区古文書保管庫に移管されました。現在、上田飯沼史学会の奥村栄邦さんたちがその管理に当たっています。史料の多くは目録に記録されましたが、未整理の史料がまだたくさんあると言います。
古文書は地域の歴史を明らかにするのに役立つだけではなく、場合によっては日本史の再考を促すこともあります。最近は、飯沼の古文書から横浜開港当時、生糸商・中居屋重兵衞が上田から大量の生糸を買い付けていたことがわかり、横浜開港後の貿易の状況が明らかとなってきました。その史料も飯沼区古文書保管庫の史料から発見されています。
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