●質より量 世の中には膨大な文書が存在し、極力多くの文書がデジタル化の対象となることが望ましいことは言うまでもありません。そのためには極力コストをかけず、物量の壁を乗り越えていくための知恵が必要です。文書データの条件は文字や図版の判読ができることです。すなわち、文書データはデジタル化のプロが作成するものでなくてもよいのです。むしろ、誰もがデジタル化に参加できるよう、自分のデジタルカメラで撮影してもよいという割りきりが肝要です。 ●可能であれば読み下し文、現代語訳、解説を 古文書の場合、知識のないものにとっては内容の理解はおろか、文字すら判読できず、何を書いたものなのかすら見当もつきません。そうしたギャップを埋めるため、デジタル化(画像化)文書には、可能であれば読み下し文、現代語訳、解説を加え、情報の受け手への配慮をします。 ●参加型で資料の整備を 古文書のメタデータ整備、現代語訳等の作業には労力と専門知識を必要とします。文書を読解できないためにそのデータの処理が滞り、公開されないことがあってはなりません。古文書チームでは、発想を転換し、たとえ画像化文書のみであってもあえて公開を行い、古文書の読解ができる方の力を得て、ネット上でメタデータの作成や現代語訳などの作業を行います。
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