地域: 長野市(松代) (登録日: 2017/02/06 更新日: 2018/02/27)
桑台院 虫歌観音堂創建は730年ころ。行基菩薩が桑の1本より観音3体を作り、保科の清水寺、東条清滝観音と党員に本ずつ安置したのが始まり。虫歌観音堂の本尊は千手観世音。その後延暦年間には、坂上田村麻呂将軍が東方遠征の降りにここに立ち寄り、戦勝を祈願して伽藍を建立したと伝説は続く。かつてこの地区は養蚕が盛んだった所で、養蚕守護仏として知られ、信濃三十三番観世音七番札所である。
松代の町はずれ平林村で、養蚕を仕事にしている信心深いひとりの若者がおりました。ある日のこと、別所や布引の観音様へお参りをした帰り道、地蔵峠へさしかかったところ、眼下の平林村の方から悲鳴にも似たうめき声が聞こえてきました。庭先に干してある繭の中のさなぎたちの苦しみの声でした。若者は、蚕のさなぎたちが苦しみながらも自らの身を差し出し、村の人たちの生計を潤してくれていることに気づき、その命の追善供養に近くの山腹にお堂を造り、観音様を安置しました。この功徳によってお参りに訪れた養蚕かの人たちまでにご利益があると評判になり、こぞって参拝されるようになりました。養蚕守護の霊場、虫歌観音の縁起です。
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