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Web-F(1):IT活用を阻む壁01

第1回「IT活用を阻む壁」2001/12/13報告

(登録日: 2002/02/10 更新日: 2002/04/02)

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From: "M. Maekawa"
Date: Fri, 14 Dec 2001 11:22:01 +0900
Subject: [popcorn-wg] Webフォーラム12/13報告
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前川です。

 昨日12/13、Webデザイン公開フォーラムに御参加いただいた皆さん、ご苦労様でし
た。また、講師をして下さった伊藤雅洋さん、どうもありがとうございました。
 殆どMLのみでお知らせしたわけですが、全部で23名(うち学生4名)の御参加があ
りました。あまり人数が多すぎても少なすぎてもうまくいかないので、ほとほどの適
度な人数、というところだったでしょうか。
 「IT活用を阻む壁」がテーマでしたが、参加された方々の中にどのような問題認識
が芽生えたかが知りたいところです。パソコン要約筆記やまがたの橋本さん、降旗さ
んがフォーラムでの皆さんの発言を要約筆記して下さったので、データをいただいた
ら、後日、詳しく内容をお知らせできると思います。ちらっと見せていただきました
が、殆ど話された内容がそのまま文字化されています。パソコン要約筆記やまがたの
皆さんには、SPERの時にもデモしていただいて、その凄さを実感しましたが、今回も
改めてその凄さに感じ入りました。後日の報告をどうぞお楽しみに。
 伊藤さんからは、社会的には若者が「ITを教える人」であることが期待されている
とのご意見がありました。若い人が社会でパソコンを教える→パソコンを使う人が増
える→社会全体でIT活用が推進される、このような構造的図式かと思います。
 このようにIT活用推進という点からは、若者の社会参加が期待されるわけですが、
一方の若者は…というと、社会参加意識が希薄で、どうも反応が鈍い、という状況認
識だったかと思います。また若者は社会と接するチャネルが違っていて、地域社会な
どリアルな対人関係ではなく、ネットを介した希薄な(気楽な)関係性を持とうとす
る傾向があるとの御指摘がありました。また学生の進路の選択肢にNPO活動もあるこ
とが動機づけられることが望まれるとのご指摘もありました。私も日頃、学生と接し
ていて、この見えない壁を強く感じるわけですが、社会との間には何とも越えがたい
壁があります。自由意思を待っていると何の変化も生まれませんので、もっと大きな
視点に立って、若者参加が誘導される社会的な環境作りが望まれるところです。大学
教育もこの辺にシフトさせた実践的教育を実施する段階に来ています。教育システム
のかなりドラスティックな改革が必要だろうと考えています。
 皆さんにも、若者の人的資源の活かし方をお考えいただき、そのお誘いを始めてい
ただくことも大切であろうと思います。言い替えるとこうした状況が見えていない状
態になっていることが、若者たちの意思決定に作用していないと見ることもできま
す。
 伊藤さんからは、雇用促進に向けた社会人再教育の視点も出ました。ホームページ
制作などでプロ並みの仕事ができるようになるには、その人の資質などによる限界も
あり、厳しいですけれどどうにかしなければならない切実な問題ではないだろうかと
思います。体の不自由な方が仕事をできるように、というのが伊藤さんの問題提起で
したが、全社会的に見れば、リストラ増大に伴って必要性が叫ばれてきているセーフ
ティネットの問題と直結する大きな課題かと思います。パソコンが使えない、使えて
もプロとの仕事の質には大きな隔たりがある、この支援策が求められます。
 溝が大きい、と言っているだけでは何事も進展していきませんので、皆さんからも
積極的にいろいろと御提案下さい。

 次回、Webフォーラムは情報メディアを接点とした視点で、同様の難問について再
び議論します。

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