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Web-F(3):オープンソース05

要約筆記5・フリー討論2

分類目次: Webフォーラム記録
(登録日: 2002/02/10 更新日: 2002/04/02)

●●オープンソースの考え方は日本人的な共同作業に近い



本間/個人の自由ということで、共同作業の観点から見ると、日本的なやり方がもっと見直されてもいいと思う。
CVSを利用すると、プロジェクトの組織がフラットになる。
誰が上とか下とかない。
このような形態は、昔は日本人のほうが上手かった。
なんにも役割が無くてもみんなが集まってきて、役割が出来る。
状況がかわるとダイナミックに変わっていって出来ちゃうみたいな。
論理的に、分担、役割がきまっているんじゃなくて、ごちゃごちゃと集まって、なんとなく出来てしまう形態。
オープンソースの考え方、日本的な考えに近いんですね。
今のオープンソースはバザールといって、種種雑多な人たちが集まって、混乱の中で何かやっているというイメージ。
きれいに論理的に、ではなくて、よってたかって、目的にむかってやって出来ちゃう。
意外と日本的な要素もあるかなと思っている。
前川/私はオープンソース=自由の意識が強いのですが、コラボレーション、みんなといっしょにやるということ、オープンソースが日本になじむコミュニティ、そういうふうに発想すると、また違ってくるんでしょうね。

●●オープンソースではうまく機能しないスケジューリング



T/スケジューリングってどうなるんですか?
本間/オープンソフト開発でスケジューリングはあまりみたことないですね。
納期がないから。やるならグループウェアのスケジューリングを取りいれたり。
T/違う話ですが、今、映画を撮っている。
ある人が、ネット上で脚本を書いたと応募してくる。
ボランティアですよ。
ボランティアでみんな一緒にスケジューリングを決めて10月ころやった。
似た感じの方向だと思って聞いていた。
スタッフィングはみんなで。
スケジューリングがだめ。
ぼくがお金の管理をするのだが、無理にTシャツを売ってお金を得るしか方法がないのか?
それが気になっている。
本間/ちゃんと勉強したわけではないが、参考文献を見たがスケジューリングということばは出てこないのではないか。
これは抜けているかもしれない。開発というと、プロジェクトマネジメントが入ってくるがソースフォージの例でもスケジューリングはなかった。
逆にいうと会社の方は納期から逆算してやる。
オープンソースではスケジューリングが抜けている、ころっと。グループのグループウェアでうまくかみ合わせるといいのかも。
CVSというのは複数の人がある程度うまくいく仕組みになっている。制限を加える意味でそこにスケジューリングを加えればいいのか。
ある程度のマネージメントができる。いまそう思った。
前川/Kさんどうですか? スケジューリングとオープンソフトという点では?
K/多分、LINUXで見るとだいたい、このくらいでバージョンを上げたいというのを一番上の人がいてそれを支える人がたくさんいて、ソフトウェアは厳密にやらないのではないか。
フリー、オープンソースではやらないのではないか。
この日まで何をやらなければと言うのがない。
多分、こんくらいでこのくらいの日にちでとやるのはプロだと思うのです。
あうんの呼吸があるのではないか。
分からないですけどね。
前川/スケジュールと言う概念はあると思うが、なかなかうまく機能しない。
この一年PopCornをやってもろに感じた。実はSPER2001シンポジウムもボランティアだった。

▼シンポジウム「SPER2001」
http://w3.ynet.ne.jp/sper2001/

ボランタリーな活動をやって、自由意思で参加した。目標があった。
目標があって、11月10日までにというリミットだけでそこに向けてなんとかやった。
スケジューリングされていた。
それに向けてのボランティアなのでそれまでに何とかしようとする。
実際やるとボランティアの限界というのは仕事のようには人のパワーが来ないと感じた。
参加する人が持ち寄ってできることしか出来ないと言う中で成果があがると言うものなのかと思う。
期限がついていてもそうだった。
ソフトウェア開発はスケジュールは立ててやっているのだが遅れに遅れる。
それでもなんとかゴールにたどり着けばいいのではと、一歩踏み越えて今はそう考えている。
その後もスケジュールをいろいろ設定して、12月25日に東根の伊勢さんのお宅でお披露目をやった。
やはり時間がかかります。
スケジュールという話がなんでくるかというと、コストがかかるし、仕事として、納期まで収めるため、縛りの重みが違いますよね。
時間にとらわれずに成果がでる。
スケジュールがかなり厳しいという意識では、なかなかできない。
でも、ちゃんと、いつまでに何としてもという気持ちでやれば、みんな出来る。
期日がどれくらいシビアかにもよるが、シビアな状況はあまり持ちこまないんですよね。
一人の成果がみんなの成果につながる。一つ一つが重なると非常に大きな成果になる。
スケジュールどおりにはいかなくても、全体としてはそれを上回る成果も出る可能性がある。
パソコンなくても別にいいというと、広がらない。
パソコンを使うと、もっと世界が広がるというのも実情。

●●若い世代に期待したい社会参加



今日たまたま、大学の1期生の人がきてくれました。HさんとSさん。
彼女たちは、自分達が一番最初なので、先輩がいない。
そう言う点では、パイオニア。ちょうど1期生が4年のときの1995、96年はインターネットがブレイクした年だった。
山形国際ドキュメンタリー映画祭の時にイベントをやったりしたが、その時の主役です。大分実力をつけましたね。
Hさんは卒研で山形の方言について書きました。
山形の4地域で、言葉が違う。
「あがすけ」とか。音が出るHPです。
いまだに音で出すホームページ少ないですよね。
動画もあって永遠に残りますよね。
ちょっと見せちゃいましょうか。
本間/(東北芸工大の)未来デザイン学系で方言を調べているグループがあるので、参考にさせていただきます。
前川/彼女だけでなくて、他にも地域のコンテンツを見てもらおうということで、違うテーマで作っているグループもある。
若者が社会参加できるように、20代後半の人たちが社会に出て、社会人になって、コンピューターの世界で中核になる世代だと考えています。
もっと若い人たちをばりばりひっぱってほしい。



▼「マッピング山形」
http://www.informatics.tuad.ac.jp/net-expo/mapping/ja/

(HPをみながら)山形のお酒と、お蕎麦と方言。
これは95年、インターネットの草創期。
ドッグイヤーといわれている変化の激しい時代。
単純に7年前のものと思わないで下さい。
掛ける7くらい。
7年前は7×7=49とみて、50年前相当と考える方が間違いありません。

●●閑話休題:パソコン要約筆記はリアルタイムで記録


「パソコン支援の会」というボランティアグループがあって、伊藤さんが理事長をやってます。
パソコンをわからない人たちにいろいろ教えている。


▲パソコン要約筆記やまがたの皆さん

あちらにいらっしゃるのがパソコン要約筆記というボランティアをされている方です。
話してるのが記録されちゃう。
リアルタイムに打ちこんでます。
リアルタイムで書いている。
このフォーラムは延べ3時間ある。その分量はすごい。
それがリアルタイムで記録されちゃう。
たとえばパソコン要約筆記がどう使われるかというと可能性がある。
今後そういう可能性を持っている。社会をリードしている。
文字で見ることができる。
耳の聞こえない人が文字で見ることができる。
レクチャー、講演会、シンポジウムなどで、かちゃかちゃやって、プロジェクターに出してくれるとその場でできる。それはすごい。

●●山形の方言ページは今でも新鮮



あ、出ました!
(方言のサイトをみる。)

▼「出羽のことば」
http://www.informatics.tuad.ac.jp/net-expo/mapping/hougen/ja/

音だけでなく動画でも入れてます。
(ひゃっこい)
牛乳を飲んで「つったい」とおばあさんが言ってすごくインパクトがあったんです。
当時評判になった。
四つの地域で言い方が違うんですよ。
「ひゃっこい。」
「ひゃっこいすいかだの。」
「つったい水。」
こんな感じですね。
ということで音はいいですね。
音がでるウエブサイトは少ない。動画も少ないが。
この当時としてはインパクトがあった。
声は古くならないので有利ですね。
…と言うことで時間がどんどん過ぎてしまいました。

●●コミュニティ通貨グループipoの経過報告




あと、コミュニティ通貨についてTさんのほうで、今までのところ、ipoには8人入りました。
どういう方向がいいですか?
これくらいのペース?
徐々にのほうが言いように思います。
T/これくらいでいいですね。
前川/コミュニティ通貨は前から関心があったですね。
使えるソフトを使ってやってみようかということになっている。
CVSを使って。
オープンソースという成果を生かしてやる取り組みになるでしょう。
Tさんからなにかコメントありますか。
補足どうぞ。
T/よろしくお願いします。
まずスケジュールを気にする。
前回のフォーラムから話がありまして。スケジュールを考えています。
山形市とICカードのバーチャルシティ(CATVがやっている)のにうまく乗せられればいい。
3月から始まるらしい。
実験が始まる。
間に合うのかどうかというのがさっきの質問です。
今探りながら進んでいるところです。
それがだめなら次の段階を考えなければならない。
きょう○○企業振興公社にいって話してみた。
企業に対して助けることができるが、NPO的には積極的に関われないといわれてがっかりした。
情報的には助けられるといわれた。
○○商店街に○○という会社とICカードを導入しようと考えたらしい。
そこと商店街と話になったが実現しなかった。
来週その話を聞きにいこうと思う。
地域通貨でユーザーは価値を得ることができる。
一般の人はどうか?
単に地域貢献ではすまされない。
どういうアイデアがあるのか。
世界中でどういう成功例があるのか?
実はこんなアイデアどうですかと言うことを数人の人と話している。
ヒーローカードというのが、昨年「エンデの遺言」という番組であった。
地域通貨の番組があったのですが、ICカードとヒーローカードを合体させたものですね。
ある程度成功するまで動かしているものがある。
お金の話になってくると僕はうといので、税金面でフォローアップできる仕組みが出来てくると参加する流通の企業とか、店舗が増えてくる。
作ろうと思っている僕達もやり甲斐があるので、うまくいかないかなあと思って、一緒に考えませんか?と思っている。
ユーザーさん、参加者が多岐にわたってくると思う。

●●昔はフレキシブルだった日本のコミュニティ




オープンソースの考えで、バグみたいな、生活者、主婦、学生も参加者になってくる。
是非参加して助けていただけたらなと思う。
前川/進みつつあるプロジェクトが始まる時は、こんな感じだが、いつか本物になる、そういう意味ではオープンソースもそうですね。
進めていって、もし良かったら、皆で育てていこうという感じですね。
後は先ほど本間さんからもあった、日本のコミュニティにあったスタイルにできれば。
日本の社会にフィットしてみんなと一緒にやっていくというのがいい。
本間/結(ゆい) 座(ざ) 講(こう)という江戸時代の考えが今になってまた見直されてきているので、歴史を紐解いて、仕組みの面でおもしろいかなと思います。
株の先物取引なんかは世界に先駆けて大阪の商人がつくったということなどつい忘れていることも・・・。コミュニティの意味では土台が崩れかけているので、コミュニティの再構築にも貢献できると思います。
前川/本間さんは合資会社を作られて、個人の法人化みたいなものですね。
「ゆい合資会社」というのを作りました。
本間/NHKの番組で、1000人だったかな、奥飛騨の萱葺きの番組で。
村の外からまでも人を集めてやった。
今はそれが出来なくて、個人では何千万円もかかるので、合掌造りも壊される例が多いが、それを何十年かぶりに復活させた。
日本人のいい姿かなと思った。結なんですよね。
前川/コミュニティ通貨も「ゆい」なんですね。
スケジュールもシビア。バーチャルシティもやっとここまでたどり着いた。目標にちょっとでも。
いろんなものが関わって国とかの政策でやっている。
一方でやる何かを開発するとか、調整して進めるときあるものは遅れるとか、山形市の意思とは裏腹に、あちらの事情で遅れるということもある。
母体の方のスケジュールが遅れているのでしわ寄せが来ている状況です。そのような状況なので、これが普通なのでしょうか?

●●最後にお知らせなど



前川/9時すぎました。
次回は2月の7日です。
視点を変えて「ヒューマンリソースをデザインする」
端山先生です。うちの大学の名誉教授です。
その次3月7日は「地域コミュニティ」。伊勢さんにバトンタッチします。
東根インターネットクラブで活動が始まり成果も上げているようです。
皆さんのこれからの活動に、違う切り口で3回続けてやってきた。
全く違う話題の重ね合わせをして、だんだん重なりつつあると思う。
まさにウェブの世界かなと思う。
スタートのときはどうかと思ったが、3回経つとだいぶ慣れたかと思う。
自分の中にいろいろバリアがあったと思うが変わったのではないか?
自分の中に変化が起きれば成果があったと思う。
自分で皆さんの中で評価があったと思う。
ウエブフォーラムのメーリングリストでお知らせしたがいかがでしょうか、
いろいろ議論があるのでPopCornにも参加してもらうわけですが、それぞれ違うのでメンバーからはずすこともするので、連絡してもらえば、新たに参加された方はメーリングリストに参加してください。
この関係の議論はPopCornワーキングのメーリングリストでやっている。
そちらにもご参加していただければと思う。
様子をみてあわないときは抜けてください。
メンバー登録してもらっていいでしょうか。
いつでも遠慮なく、結構ばんばんメールが来るので迷惑なときは連絡してください。
ipoグループが始まったので、是非ご参加ください。
要約筆記、前々回、前回とああいう形で紹介するのはいかがですか?
匿名という形でやろうかなと思っているが、あるいはプライベートな発言だとか、オリジナリティのある発言を隠したいということもあるので、問題があるということもあるかも。
そこらのご意見をお聞きしたい。
公開を意識して皆さんの発言が少なくなってもよくないですし、匿名で出すということでいいですか。
発言された方と、.私は司会進行で。ほかは匿名でいいでしょうか?
レクチャーされた方は公開して、ということで公開するという方向で。
これが(要約筆記の記録)長いんですよ。
中身をもう少し編集してという案もある。
あとから編集というのが必要か。
サブタイトル、小見出しをつけると読む人がわかりやすくなるかなと思っている。
世の中に前例がない。
パソコン要約筆記でするとこうなるという、臨場感があっていい。
パソコン要約筆記ボランティアのショーケースを兼ねていると思っている。
それも了解いただいて公開する方向でやっていきたい。
毎回レクチャーしていた方には、読む人がわかりやすくなるかなと思っている。
手を入れて公開する段取りにしていきたい。
長くなりましたがどうもありがとうございました。

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