[ 戻る | ←← | →→ ]
Web-F(3):オープンソース03

要約筆記3・レクチャー後の質疑応答

分類目次: Webフォーラム記録
(登録日: 2002/02/10 更新日: 2002/04/02)

レクチャー後の質疑応答



前川/質問あったら、ここで少し、言って下さい。
何かご質問はありませんか?
区切りのいいところで休憩します。
(録音しているので大きな声でお願いします。)

●●XMLとメタデータ




質問/XMLにすると一つ一つにタグをつけるので、データが重くなるが、その点は?
本間/XMLを中間的なデータ形式とみてリレーショナルデータベースに変換するソフトも開発されている。
XMLを直接専門に扱うサーバー(註:イグドラシル)も開発されている。
また、メタデータを扱うMPEG7というのがあり、主に動画の管理ですが、いろんな意味付けをしながらデータを使ってみようとしている。そこでは、それらのメタデータを圧縮するということもしている。XMLのタグはメタデータとみることもでき、それが冗長になることもあるが、この例のように、それを圧縮するという方向もある。
いろんな可能性があって、どこでどの段階でとはまだ言えない。
一つ言えるのは、データをオブジェクトとして見る場合、オブジェクト指向データベースを考えたとき、XMLは、オブジェクトデータベースとの整合性もよく、マッピングができるので将来的なデータベースの構想には期待できる。
/ありがとうございました。
前川/ほかに何かご質問はありませんか?

●●映像アーカイブと著作権



質問/オープンソースというと、プログラムというイメージがある。
先ほどアーカイブ素材の話がでてきましたが、初めてそういうのがあるのかとわかった。
芸工大でいろいろアーカイブのプロジェクトがあると聞いたが、オープンソースとして自由に使えるのか、勝手に使っていいのか? 著作権とか気になるのですが。
もう少し詳しくお聞きしたい。
本間/アーカイビングプロジェクトについては前川先生から。
前川/山形映像アーカイブリサーチセンターが取り組んでいるのは、映像リソースをアーカイビングすること。
本間/先にアーカイビングをやりたいというのは、機能のそのものをオープンにしたいということで、もの自体をオープンにするのはまた別問題。
仕組みとして、オープンにしたり、著作権のガイドラインを使って勝手に使わないようにするのは、今後出てくると思う。
以前前川先生から話があったコンテンツIDのように、各コンテンツに名前をつけて勝手にコピーができないようにするなど、いろんな取り組みがなされてくるので、商業的なものだけでなくて、オープンな状況ででもできれば面白いと思う。

●●オープンソースに向くソフトの分野


前川/オープンソースの概念はわかったと思うが、具体的にイメージがわくような話はないですか?
本間/実際にオープンソースで開発されたものは多く、オープンソースのサイトを見てもわかるが、一つ言えることは、オープンソースで開発されたものは今までシステムの部分が多かった。
電子メールのサーバーとか、システムソフトが多かった。
最近グラフィックスのソフトとか出てきた。
グラフィカル・ユーザーインターフェースを使うソフトでも、オープンソースのものが出てきた。ただ、グラフィカル・ユーザーインターフェースは、後追いが多い。例えば商用のフォトショップを追いかけている、とか。
デスクトップの環境やWindowシステムの環境でも、オープンじゃないものの例を追っかけていることがある。
そういう点では、オープンソースに向くのと向いてないのがあることも確か。
今回のPopCornはそういう意味ではシステムに近い。
目的や仕様が明確に記述できるのが向いている。
もうひとつ、PushCornというのもある。
ユーザーインターフェースが入るのでこちらはかなり仕様の自由度が高い。
ユーザーが多く、何百人・何千人が使うので、いろいろな要求が出る。PopCornでシステム的アプローチで取り組んだほうが、目的がはっきりしていいかなと思う。
具体例になってないが、オープンソースで扱っているソフトは目的と機能が明確な方がよい。

●●コピーレフト:著作権を超える知恵


前川/オープンソースはプログラムを指すが、権利に対する概念でもある。
著作権は、コピーライト。
知的な著作物を保護するルールになっている。
著作権はどう発生するか?
国によって違うのですか?
日本では作った人が、誰かが何かを作ると著作権が発生する。
その人が「著作権を放棄します」といわないとその人のもの。
誰かがプログラムを作るとその人の著作物になる。
他の人がいただいてはいけないわけです。
法律で保護されるがそれでは流通していかない。
そこで、ソフトウェアをオープンソースにする動きができてきた。
権利として持つことができる。
誰が使ってもいいと宣言する。
誰が使ってもいいよと宣言すると、際限なく使っていくことができる。
そういう権利を、考え方をコピーレフトという。
コピーレフトという言い方をしている。
コピーレフトは、コピーライトに挑戦して作った造語。
自由主義の精神性がある。
非常に理想主義的なアメリカだからでてきたというところがある。
日本ではこのような概念ができない。
日本のような著作権という概念が希薄な社会には馴染まない概念。

本間/自分が得た知識を共有していくという概念があって、科学は発展してきた。ストールマンが行っているのは、みんなが共有する必要があるということ。
特許とか著作権とかで囲ってしまって、自分だけがお金儲けするという対象にしてはならない。
そういう対象にソフトを入れてしまってはいけないとストールマンは言っていると思う。

●●Kさんのデータベース管理ソフト開発とコミュニティ



前川/今日、初めてのKさんをご紹介します。
独自でプログラミングをしてオープン管理しようとしている。
どういう取り組みをされているのかお話ください。


K/初めまして。
今、データペースの管理ソフト、アドミニストレーターソフトを開発しています。
オープンソースソフトウェアで私一人で開発してる。
一人で開発していくと難しいところもある。複数でやるとバグの報告があるとか、メリットは大きいとは思うけど一人だと難しい。
このソフトを作り続けて2年になる。
オープンソース、ソースコードを紹介して、ユーザーにいろいろご意見をいただいて、技術的なことを聞いたり、自分で技術を磨いて行くには素晴らしいと思う。
一人で開発しても、最初何もわからないが、だんだんとコミュニティというもので技術が身についてくる。
前川/何かご質問ありますか? 5分くらい休憩します。
(休憩)

[ 戻る | ←← | →→ ]
[ 分類目次(Web-F)へ戻る | ←← | →→ ] [ 分類目次(Web-F) | 記録日(2002/01) | 登録日(2002/02) ]
[ ホーム| ]
ご意見・お問い合わせなどはこちらへ: PopCornワーキンググループ