「八ヶ岳中信高原国定公園」。「中信」という呼び方は、長野県に移り住んでからやっとなじんできました。その八ヶ岳もはるか遠くに見えてはいましたが、山頂にかかった傘雲が切れず、どのような山容かは確認できずじまいでした。帰り道、白樺湖近くに差し掛かり、まるでドイツのような風景が眼前に広がって見えてきました。ドイツ的特徴を表すものは建物の様式です。そればかりでなく、山のなだらかさもヨーロッパ的です。八ヶ岳も幾分かは雲が切れてきました。すがすがしい夏の高原の雰囲気。この時は車の中でたまたまヴァーグナーの「ローエングリン」をかけていました。音楽が風景とマッチして全く違和感がありません。日本と思えないぐらいに日本離れしていました。
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