ついに待望のゴルフが愛車となりました。頑丈なボディーとしっかりとした走り。角張った前のゴルフに比べると、全体に丸みを帯びて日本車みたいな外見です。外車とは言っても、フォルクスワーゲンやBMWなどはもはや大衆車で、金額的にも国産車とあまり変わりません。ただ乗ってみると日独の違いは明らかで、同じお金出すならドイツ車の方がずっとよい。それぐらい車文化には埋められない大きなギャップがあると感じました。哲学(設計思想)の違いと言ったらいいかもしれません。ドイツ車とドイツ音楽はおそらく文化的には同じルーツにあるものです。この車の色も気に入った要素の一つ。これも日本車にはちょっとない色です。
早速、おろし立ての新車で軽井沢へ向かいました。見た目には小さい車に見えるかもしれませんが、これでも2000ccです。今乗っているインプレッサも同じ2000ながら、同じとは思えないほどにパワーがあって、ちょっと踏み込むだけで十分なスピードに軽く達してしまいます。以前のように踏み込む、という必要がなくなりました。
この日、軽井沢大賀ホールで聞いたシュランメルン音楽のコンサートで聴いたおしゃべりによると、ウィーンっ子の哲学はワインと愛と音楽なのだとか。
ウサギ小屋と言われる日本の家屋ではCDをがんがん鳴らすわけにいかず、音楽を味わうには1にコンサート、2に車、3に自宅…とならざるを得ません。やはり生演奏に勝るものはありません。そうやって考えてみると、車というものの重要性に改めて気づかされます。
ゴルフに乗って真っ先に感じたことは、その音環境のすばらしさ。それまで乗っていた車のオーディオは一体何だったのだろうか、と思うぐらいに音漏れしたり、外の音が入り込んできたりして快適とは言いかねるものであったと痛感しました。ドイツ車は密閉度が高い、というのか、細部の質にこだわる、というのか、安定感、走行感に加えて、音環境もまたよい。
この日聴いたのは、『ペール・ギュント』。前日、長野駅前の平安堂で買った1000円CDの1枚です。グリーグの北欧的な素朴さと牧歌的な音楽は不思議と軽井沢によく合います。帰りに聴いたのはモーツァルトの『プラハ』。これも1000円CDです。アルノンクールの指揮。このシリーズ、なかなかよいです。メリハリが利いていて、この車で聴くと細部まで実によく聴き取ることができました。
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