オペラの楽しみ『トリスタンとイゾルデ』
カテゴリ: さまざまな音楽を聴く 地域: どこか
(登録日: 2012/12/27 更新日: 2024/09/30)
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オペラの楽しみ『トリスタンとイゾルデ』 2012年12月27日(木) Information
現在、NHK FMで今年のバイロイト音楽祭の『トリスタンとイゾルデ』(以下『トリスタン』)のライブ録音を放送中です。
まずはネット上から『トリスタン』に関する必要な情報をリストアップしてみます。
★らじる★らじる NHK FMをネットで 現在、『トリスタン』放送中 http://www3.nhk.or.jp/netradio/player/index.html?fm
★Wikipedia:トリスタン (楽劇) …概略を知るには
★オペラ対訳プロジェクト トリスタン …歌の意味を知るには http://www31.atwiki.jp/oper/pages/44.html
★YouTubeから …どんなオペラかを実際に見てみるには 『トリスタン』第1幕・第2幕 http://www.youtube.com/watch?v=jTWixtVY70U 『トリスタン』第3幕 http://www.youtube.com/watch?v=YniDkf3xioc
★スコア …楽譜までネットで閲覧できるのですね! http://imslp.org/wiki/Tristan_und_Isolde,_WWV_90_(Wagner,_Richard)#Recordings
★樋口裕一の筆不精作家のブログ …筆まめのワーグナーオタク バイロイト音楽祭「トリスタンとイゾルデ」に感動 http://yuichi-higuchi.cocolog-nifty.com/blog/2012/08/post-ce6e.html
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『トリスタン』の楽しみ
『トリスタン』をいつ頃からよく聴くようになったのか、よく記憶していません。実際の上演で聴いたのはこれまでにたったの1回しかありません。1986年のウィーン国立歌劇場日本公演です。その時のパンフが書棚にあったので久しぶりに手にしてみました。26年も経過しています。パンフを見ると、トリスタンもイゾルデもダブルキャストになっていて、どちらの歌手で聴いたのか、今となっては思い出せません。
『トリスタン』をたびたび聴いたのは、ブーレーズ指揮/ニューヨーク・フィルの『前奏曲と愛の死』です。CDを買って聴いたのはだいぶ後になってからです。クライバー指揮/シュタツカペレ・ドレスデンが愛聴版です。テレビで海外の公演を見たことは何度かあります。NHK BSで放送されたバイロイト音楽祭の上演は、2009年の公演です。 http://plaza.rakuten.co.jp/noclasica/diary/201008150000/
最近のオペラの上演では昔の話であっても現代社会の風景に現代の服を着て出てくるという上演がめずらしくなく、たびたび興ざめします。2009年の『トリスタン』もそういう上演でした。20世紀の大型客船を舞台に、洋服を着たトリスタンとイゾルデが出てきていささか殺風景で愛のドラマを演出する要素が足りません。ネットで検索したら、この上演について触れている方のブログ記事がありました。 http://plaza.rakuten.co.jp/noclasica/diary/201008150000/
ブーレーズ/ニューヨーク・フィルの『愛と死』は、現代の音楽につながる『トリスタン』の位置が意識されていることが伝わってくる、味わい深い演奏です。私がワーグナーを好きになった背景にはブーレーズのワーグナー演奏のインパクトが非常に大きい。『ジークフリート牧歌』や『ニュルンベルクのマイスタージンガー前奏曲』では対位法的に異なる旋律が何本も戯れながら進行していく面白さを実感できます。『トリスタン』は対位法よりも和声的な作品なので、そういうはっきりとした構造は感じにくいですが、現代音楽の原点は『トリスタン』の和声にあります。
ただ愛のドラマ、愛の音楽、という本来の目的からすると、音楽はもっと官能的な方がいい。そういう情緒のある演奏は意外に少ない。『トリスタン』はそういう意味で、難しい作品かもしれません。
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おらほねっと/ミッチーのブログから転載 オペラの楽しみ『トリスタンとイゾルデ』 2012年12月27日(木) https://sns.orahonet.jp/blog/blog.php?key=12508
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