★サントリーホール30周年記念ガラ・コンサート https://www.suntory.co.jp/suntoryhall/schedule/detail/20161001_M_3.html
サントリーホールが開館して30周年を迎えました。NHK FMで30周年記念のウィーン・フィルのガラコンサートがライブ放送されています。18:00〜21:00という長丁場のコンサートです。ズービン・メータ指揮、一曲だけ小澤征爾指揮。晴れやかで30周年の祝祭にふさわしい。まさにハレのコンサートです。
小澤さんの指揮する曲が武満徹/ノスタルジア ―アンドレイ・タルコフスキーの追憶に―。しかもアンネ=ゾフィー・ムターのバイオリン。武満徹と聞いて思い出すのは不思議にタルコフスキーです。お二人の繊細で叙情的な感性は私の記憶の中でも全く違和感なく響き合っています。うーん、これ1曲だけでもわざわざ聴きに行きたかった。
サントリーホールは開館した1986年の秋に何度か聴きに行った記憶があります。一つはっきりと記憶しているのは武満徹のコンサート。今ネットで調べていたら見つかりました。
https://www.suntory.co.jp/suntoryhall/global/composers/s1.html 1986年10月15日 サントリーホール オープニング・シリーズの「武満徹」です。指揮が井上道義、尾高忠明、新日フィル。記憶のはるか遠くにあって、曲目や演奏者まで具体的に思い出すのは難しい。
その時、印象に強く残っているのはその時の感興。東京に初めて本格的なクラシックのコンサートホールが出来たという喜びが大きい。とりわけ強烈に印象的だったのは音が上から降ってくること。コンサートホールはステージ上の演奏がストレートに来るのではなく、反響し折り返して届くものであることを実感しました。
武満徹のコンサートの時は会場内の音響設備のチューニングがまだ行き届いていないせいか、とんでもないところから音が降ってきて、音の反響・屈折を身体的にも感じました。
その後間もなく湯浅譲二作品集のコンサートを聞いた記憶があります。が、これはネットからは探し出せませんでした。その後、サントリーホールで何回コンサートを聴いたか、その記憶もあいまいです。
最も印象的なコンサートのいくつか。一つはセルジュ・チェリビダッケ/ミュンヘン・フィルで聴いたブルックナー。1990年頃。深い感銘。いまだに心に染みいっています。ピエール・ブーレーズ/シカゴ交響楽団を聴いたのも確かサントリーホールです。これは1995年。
日本でのクラシックコンサートは、会場の設備に甘んじることなく、サントリーホールで十二分に満喫できるようになり、サントリーホールは私にとっても思い出深く、ここで豊かな音楽体験をしました。
遅まきながら、ここで聞いて忘れているコンサートを思い起こす(あるいは探し直す)ことをしたいという動機にかられます。
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