新ヴィーン楽派の弦楽四重奏曲集
カテゴリ: おすすめレビュー 地域: どこか
(登録日: 2007/05/26 更新日: 2024/09/30)
1994 ユニバーサルクラシック ラサール弦楽四重奏団, シェーンベルク, ヴェーベルン
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おすすめレビュー
このアルバムはCD以前から愛聴してきました。何と言っても面白いのはシェーンベルクの作品の変遷です。第1番は印象的。ツェムリンスキーのような新古典主義のような曲。こういう変遷を経ていたんだという証拠のような作品。また聴いてみて、結構「聴ける曲」です。お世辞でもないです。
アルバム全体の中でベルクとヴェーベルンは添え物に過ぎないという感じすらします。師匠(シェーンベルク)と弟子(ベルク、ヴェーベルン)の関係だけでなく、作品数の違い(シェーンベルク5、ベルク2、ヴェーベルン4)、演奏時間の違い(圧倒的にシェーンベルクが長い)からもその差は明らかです。
シェーンベルクの変遷があって、弟子の世界があるという、ある意味の必然があります。曲それぞれに対する面白さという点では確かにシェーンベルクですが、曲の表現の強さはやはりヴェーベルンに尽きます。特に『6つのバガテル』。短いこともこの上ないぐらい。音の切れ味の凄いこと。新ヴィーン楽派がまるで一つの系列をなすように進化しヴェーベルンで極まったという印象を受けます。
補足:もちろんベルクもいいです。
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