Mozart: "Ah conte, partite" / Prohaska · Abbado · Berliner Philharmoniker
(YouTube「Berliner Philharmoniker」チャンネルから埋め込みコードにより参照)
Mozart: "Ah conte, partite", aria for soprano and orchestra K. 418 / Anna Prohaska, soprano · Claudio Abbado, conductor · Berliner Philharmoniker / Recorded at the Berlin Philharmonie, 15 May 2011
数あるクラシック音楽の作品の中で一番好きな一曲と言われたらこの曲を挙げます。"Vorrei spiegarvi, o Dio"(あなたに明かしたい、おお神よ) K.418
曲名の日本語訳がやや難しい。「オオカミよ」と聞こえるのもやや問題の訳です。この曲に初めて接したのはルキノ・ヴィスコンティの映画『家族の肖像(Conversation Piece)』(1974)です。その時に馴染んだタイトルは映画のサウンドトラックに収録された『神よ、私の心を！』。このタイトルの方がしっくりきます。
天井の世界からささやきのように柔和に聞こえてくるソプラノの美しい声、後半には激しさが加わり、超絶技巧のフレーズ、高音→低音→高音へとゆさぶるダイナミズム、コロラトゥーラソプラノの曲でも難曲の一つではないかと思います。
YouTubeでいろいろ聞き比べてみても、ライブ録画が意外と少ないかな。これがよいという歌唱に出会えませんでした。その中で破格に個性的で面白いのがAnna Prohaskaのこの歌唱です。ベルリン・フィルの定期、クラウディオ・アバドの指揮、演奏の質はこの上ないほどに素晴らしい。加えてProhaskaの並外れた個性。ぜひこれを省略なしの全曲版で聴いてみたい。
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