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吉田秀和さんの遺言「そこに自分の考えはあるか」

カテゴリ: 雑記 地域: どこか
(登録日: 2013/05/24 更新日: 2024/09/30)


このGW中、水戸芸術館を訪れた際、元館長だった吉田秀和さんの顕彰碑が館内に掲げられていたのに気づきました。論語の一節「知之者不如好之者、好之者不如樂之者」が添えられています。好きな者に勝るものはない。この一言は吉田さんの顕彰にぴったりの言葉です。水戸芸術館のコンサートで何度か吉田さんのお姿を拝見したことがあります。御高齢でありながらかくしゃくとした佇まいが印象的な方でした。

昨年お亡くなりになった音楽評論家の吉田秀和さんは、その考え方、評価の視点などについて私自身が気づかされることが多く、物事の評価のガイドラインのような存在の方でした。その判断が信頼できるというのは誰にでも感じることではありません。私自身、音楽が好きなこともあって、吉田さんの評論にはたびたび触れてきました。また、芸術全般、日本文化全般に対する洞察の深さにも尊敬の念を抱いてきました。

1年前、お亡くなりになった後、NHKの番組「クローズアップ現代」でその追悼番組「“そこに自分の考えはあるか”音楽評論家・吉田秀和の遺言」(2012年7月23日(月)放送)が放送されました。他者の考えに頼るのではなく、自らがどう感じたか、考えたかを語ることの大切さを評論活動の中でずっと感じ続けてきたことを伝えていました。この番組は私自身も感銘を受けました。さらにこれからの未来を生きていく学生たちに伝えたいことであると感じました。

あれから1年経ち、その番組の内容が全てテキスト化されてネットに公開されています。[注]この記事はその後なくなっていました(2023/09/09追記)。

☆クローズアップ現代/“そこに自分の考えはあるか”
 音楽評論家・吉田秀和の遺言
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3232_1.html

意外な発見。30分番組はテキスト化するとたったこれぐらいの分量のものなのかという驚き。

昔の評論を読み返してみると、先人たちの論評のお粗末さに驚くことが実に多い。大局が見えない。本質が見えていない。こういったことがあまりに多い。こういう事例を並べてもあまり生産的なことに転じることはありません。少なくとも、後世、私の判断は正しかったと言われるような、自分自身の主体性を確認したいと感じています。
 
おらほねっと/ミッチーのブログから転載
吉田秀和さんの遺言「そこに自分の考えはあるか」
2013年05月24日(金)
https://sns.orahonet.jp/blog/blog.php?key=13036

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